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ギリシャに行ってきました

· 旅の記録

夫と2週間、ギリシャを旅してきました。

いつか行ってみたいと思っていたギリシャ。アテネ、サントリーニ島、ミコノス島、そしてまたアテネをまわりました。

濃密な日々でしたが、思い出に残っていることを徒然と。

まずはアテネにて。

初日から、やられました。いや、正確には未遂に防げたのだが、スリに狙われたのだ。

プラカという旧市街でお土産屋さんが並んでいる通りを歩いていたときのこと。10歳くらいの男の子が夫にバラを売りにきた。ヨーロッパには路上の売り子はよくいるし、アテネではバラを売る人を何度も見かけていたので、「あぁ来たのね」と軽く断るも、少年はしつこい。通常はすぐに去るのに、気づけば夫は数人の子どもたちに囲まれていた。やばい、スリ集団だ。

私はすぐにその場から少し離れ、夫も早足で逃げようとしたが、その瞬間、夫のカバンが誰かに開けられていた。「カバンが開いているよ!」と叫ぶと夫はやっと気づき、失敗に終わった少年たちはパーッとどこかへ散っていった。

幸い何も盗られずにすんだが、子どもとはいえ怖かった。特に狙われた夫はかなり傷ついたようで、しばらくシュンとしていた。

そのまま歩いていると、教会があったので入ってみた。静けさと自然光だけの空間にほっと落ち着いた。そして思い浮かんだのは、あの少年たちのことだ。

彼らにはおそらく大人のボスがいて、命令を受けて日常的にスリなどをおこなっているプロだと思う。私たちは被害者の身ではあるけれど、落ち着いて考えてみると、まだ小学校低学年くらいの子どもたちがスリをしないといけないという現実に悲しくなった。どうか、あの子たちが普通の生活をできますように。そしてこれ以上、被害を受ける人が減りますように。ギリシャの神様に、そっと願った。

アテネはヨーロッパのなかでも治安が悪いと聞いてはいたものの、いきなり洗礼を受け、それ以降はカバンを両手でしっかりとおさえて警戒しながら歩いたおかげで、その後は何事もなく過ごせることができたが、帰国するまで不安はつきず、また夫がスリに遭う夢を見たほど。改めて、治安のいい日本ってすばらしい…!と感動したのでした。